2020年 11月20日(金) 13時−17時半 Zoom利用によるオンライン開催 (事前申込が必要です。下記)
Demography という単語はよく「人口統計学」と訳されますが、生物学では一般の生物集団の統計データを扱う学問を指す言葉として使われます。ですから、人間を対象とする研究者も植物を対象とする研究者も実は「デモグラファー」ですが、今のところそういう名前を冠する学会はありません。そこで、このシンポジウムは日本にいるデモグラファーたちの情報交換の場、デモグラフィー研究の理論や手法の学習の場を提供する目的で開催されます。動植物、人間の生物集団統計を扱った最新の理論・応用研究を紹介します。多数のご参加を期待しています。
この会は例年東大駒場キャンパスで行われていたものですが、今年はコロナウイルスの影響があり、オンラインで開催することにしました。むしろ、東京までわざわざ出張することができなかった方々へも大きく門戸を開く機会になるのではないかと期待しています。と同時に、デモグラフィー研究の理論や手法の学習の場として提供されていた「デモグラファー会議ワークショップ」のオンライン化も現在計画中です。ぜひご期待ください。
講演予定者
高田 壮則(北海道大学) 「趣旨説明」 Introduction
富松 裕(山形大) 「スケールの異なる環境変動に対するオオバナノエンレイソウ個体群の応答」要旨
Population response of a forest herb Trillium camschatcense to environmental variability at different scales
石濱史子(国立環境研究所) 「死なない”植物の絶滅リスクを推定するーシュート行列モデルによるシミュレーションー」要旨
Estimating the extinction risk of "immortal" tree -simulation analysis using a shoot-dynamics matrix model -
横溝裕行(国立環境研究所)、深谷肇一、ジョン ランブリノス、川合由加、高田壮則 「個体の流れ行列:新たな個体群基本統計量により植物個体群の特徴を明らかにする」 要旨
Inter-stage flow matrices: a new population statistic derived from life history matrices
Richard Shefferson (東京大学) 「Rパッケージ”Lefko3”を用いて個体史の重要性に迫ってみたい!」要旨
Addressing the importance of individual history on population dynamics with R package Lefko3